ただの映画日記

備忘録として映画の感想文を書いているだけ。

「ジーサンズ はじめての強盗」感想

2023.10.15 初回鑑賞

ザック・ブラフ監督/アメリカ/2017年

 

 これ意外と最近の映画だったのか…モーガン・フリーマンが出ているヒューマンドラマは基本的に外れない気がします。「最高の人生のみつけ方」とか。でもこの人バリバリのアクションだったり適役だったりと振れ幅が本当にすごい。

 

 原題は"Going in Style" 邦題では内容がめちゃくちゃ分かりやすくなってる(いつものこと)。タイトル通り年金暮らしでしかも年金の配給トラブルにより貧乏を極めた3人の爺さんたちが銀行強盗をやらかす話。年金の配給が滞るとか、今後ありがちな話になってくるんだろうけど、それで「最悪刑務所に入ったってタダで衣食住が手に入る」って考え方は既に浸透してそうで怖い…一橋桐子の犯罪日記的な。

 偶然銀行強盗の現場に遭遇したジーサンズのうちの一人が触発されて、親友二人を誘い年金分のお金を奪おうと計画する。練習としてスーパーで万引きをしようとするが上手くいかず、知り合いのプロ()に計画とトレーニングをしてもらえるよう直談判。計画から実行まで終始犯罪とは無縁に生きてきたおバカなおっさんたちのドタバタ劇が見どころ。

 最後は結局強盗を成功させて終わるのか、改心して別の道を見つけるのかどっちのパターンかなと思ったけど、成功させてしかも3人のうち一人は結婚までしてハッピーエンド(笑)まあ映画だからね。犯罪とかがヒーローショーとして許されるのは映画の世界だからいいんだよ。

 

 ところで全然関係ないんだけど、本国でオッペンハイマーのソフト配信が決まったらしい。日本でも8月明けたら公開するでしょとか思ってたけど音沙汰なしで結局スルーの勢い…堰き止めているのはいったい誰だ。ノーランの最新作がIMAXで観れないってだけでも異常事態なんだけど、それを別にしてもやっぱり内容的な問題で公開に踏み出せないんだろうか?それともただの興行伸びんやろ的な問題?内容的に躊躇しているのであれば、それって本当に日本人のためにやっているのだろうか?観たくない人がたくさんいるのも分かるしそういう人は観なければいいと思うけど、私個人としては日本的な視点だけでなく様々な視点から原爆に対して向き合うことこそ核兵器問題に対する真摯な態度であろうと考えてるんだけどな。それ以前に観る観ないの選択はいつだってこちら側に委ねられるべきだし、観たい人の選択肢を一方的に奪っているのが問題だってことがわからないんだろうか。いや、分かっていてもなお、ってことなんだろうな。はーーー、なんでノーラン新作を家の小さい画面で観なきゃいけないんだよーーー。