ただの映画日記

備忘録として映画の感想文を書いているだけ。

「A League of Their Own」感想

2025.01.02-2025.01.07

ウィル・グレアム他/アメリカ/2025年

 

 友人に勧められて鑑賞、めちゃくちゃ好みだったんですけど。シーズン2はどこですか…

 第二次世界大戦の時代、初の女子野球リーグの話でどこまで実話なのか(いや、完全なフィクションなのか)は知らないまま観たけど、glee的なクィアドラマかと思って軽く観始めたら普通にアツいスポーツものでした。…最終話は全員泣いたよね?

 本作品、1992年に制作された同タイトルの映画のリメイク版らしく、邦題はなぜか「プリティ・リーグ」。まあ映画のタイトルに合わせたんだろうけど、これってどう考えてもA room of one's ownのオマージュだよね?なんでタイトルの意味付けをどっかに吹っ飛ばしちゃったのかな??

 ストーリーとしてはもちろん野球の方に焦点が当たってはいるんだけど、女性や有色人種などの立場や権利についてテーマの一つとしている。そこはある意味フェミニズム的な主張の混ざった作品ではあるんだけど、女子野球といえば…みたいな先入観もあってそんなに引っかからず観れました。まあ人によっては同性愛者多すぎて不自然でしょって思うかも。まあそこはあくまでフィクションですね。個人的には主人公のカーソンとグレタの関係が好きでした。ダーシーカーデン、セクスィー過ぎでは。好きです。

 

 リーグに出場するPeachesと野球チーム入りを目指すもチャンスを与えられなかったマックスと二つの視点で話が進んでいき、Peachesは最後リーグ優勝を逃すけどマックスは念願の入団を果たす。ハッピーエンドと悔しい(けど感動)の結末が混ざっていて、純粋なハッピーエンドよりも深みを増して、けど後に引かずに観きれる。そんな素晴らしい脚本だったけど、やっぱり最後のカーソンのシーンを観る限りシーズン2ありきだよね…今からでもいいから作ってほしい~~

「ライオンキング / ムファサ」感想

2024.12.31 初回鑑賞

バリー・ジョンキンス監督/アメリカ/2024年

 

 1作目ほどの面白さはなかったものの、映像音楽共に力が入ってた。お馴染みの歌やキャラクターの出番が少なめだっで完全オリジナルのストーリーだからやっぱり原作(?)には敵わないかなーって感じだけど、前日譚としては十分な見応えだったかなと思います。TOHO新宿は年末にも関わらずなかなかの客入り。子供も多かった。

 

 シンバの子供キアラにラフィキ語り目線で進むムファサと後のスカーであるタカの物語。親と離れ離れになりタカの群に拾われたムファサは、タカと兄弟同然として育ったものの、サラビという雌ライオンをめぐって対立してしまう。キロスに群を襲われミレーを目指す二人を追いかけるキロス。ムファサを妬んでキロス軍に寝返るタカ…なんかスターウォーズみたい?

 初めてムファサとタカが出会ったとき、タカはムファサを水中から救い上げて、最後にキロスと戦って溺れそうになったムファサも救うけど、次にスカーとなって崖からムファサを落とす時は救わなかったっていうのが綺麗な対比になってて良かった。

 

 音楽は全般良かったけど特に序盤のムファサとタカが兄弟が欲しかった!って歌う歌が良かったです。あとキロスのバイバイは今風のテイストで面白かった。

「モアナと伝説の海2」

2024.12.14 初回鑑賞

デイブ・デリック・ジュニア監督/アメリカ/2024年

 

 1作目は観てないけど…子供とブタが可愛かった〜(≧∀≦)音楽も良かったけど、ストーリーに関しては正直1を観てないので細かいところはスルーでした。

 

 モアナが歌うポップスも良かったけど、海の底でモアナを復活させる時の先祖の人々に歌みたいなのが個人的に好きでした。壮大で世界観にも合ってて。なんとなくブラックパンサー2を思い出した。

 アニメーションのモーションが柔らかくてホントに可愛かった。活発なんだけど女の子らしさがよく出ていて。

「ロード・オブ・ザ・リング / ローハンの戦い」感想

2024.12.31 初回鑑賞

神山健治監督/アメリカ・日本/2024年

 

 うーん…なんか色々勿体ない映画だったなー…作画とかモーション、音楽は良かったのにキャラクターの中身と脚本が残念無念。LOTLシリーズのアニメ化と聴いてかなり楽しみにしてたんだけど、あのシリーズのファンタジスティックな世界観をあまり組み込めていないというか、ホントにこのシリーズの良さを理解してる…、??みたいな。LOTLファンなら細かいファンサービスには反応できるけど、そういう細かい部分よりももっと全体的な世界観を重視して欲しかったな〜…ファンタジーじゃなくて日本とか中国史とかでよくあるいくさモノに落とし込まれちゃってたな。

 

 LOTL本編以前、かつてのローハンの歴史の中の本の一節を描いているんだけど、ストーリーの動機が非常に個人的であまり共感できない点。これは主にウルフとウルフとかウルフのせいですね。かつては主人公ヘラの幼なじみだったけど敵になってしまったっていうなんともヲタクに刺さりそうな設定を台無しにしたあのクズ加減はなんなんだ。なんの信念もないし強くもないし主人公のことをそんなに愛してもないし…(゜-゜)なにあのラスト?(゜-゜)陳腐すぎて壮大な音楽も背景も不相応に見えたんですけど?(゜-゜)

 主人公のヘラは美しくてなかなか良かったけど、ウルフに勝つほどの強さがあんまり作画や演技に表れてなかったのが個人的には残念だったなー。結構女の子っぽい感じだったのが予想外だった。

 

 

「アーケイン」感想

2024.12.05-2024.12.12

アメリカ/2021年

 

 めちゃくちゃ面白かったんですけど…シーズン1,2共に初回鑑賞で1週間で一気見した後、吹き替え版でもう一周、そして字幕版でさらにもう1周しました(笑)リーグオブレジェンドっていうゲームの世界を基にしたアニメらしく、ゲームのほうはミリしらだったけど全然楽しめました。シーズン2はおそらくゲーム内の設定を色々引っ張ってきたんだろうなっていう煩雑さでストーリーとしては難解だったけど、キャラクターや演出がとにかく魅力的でした。そして音楽!!これは後で語りたいけど本当に良かった…

 

 シーズン1はかなり纏まりよく収まってた感。地下都市出身のヴァイ・パウダーの姉妹がとある事件をきっかけにバラバラになり、数年後に再開。裕福な都市ピルトーヴァーと、ピルトーヴァーから独立を求める地下都市ゾウンとの対立に巻き込まれながら壮大な姉妹喧嘩を繰り広げるんだけど、「だいたい全部パウダーのせい」みたいな冒頭の展開も忘れさせるぐらいに変貌したジンクスのサイコパスっぷりが見どころ!地下でジンクスを探すヴァイとケイトリン、地下都市の支配を目論むシルコ一味、ピルトーヴァーで魔法を操るヘクステックを研究するジェイスとヴィクター、議員たち…いろんな視点を交互に映しながら話が進んでいく。複雑ではあるけど大まかにピルトーヴァーvsゾウンの対立構図があるからそんなに分かりにくくはない。

 シーズン2は少し詰め込みすぎた感。1ではヴァイとジンクスの因縁をメインに描いていたけど2では主軸がピルトーヴァーとゾウンの戦いに移った感じで、より色々なキャラクターがゴチャゴチャと動き出す。ヘクスゲートとかワイルドルーンとか黒バラ団とか、おそらくゲーム内の設定なんだろうなってのがバババーっと出てきて、最後のほう少しついていけなかった。でもゲームやってたら胸アツだろうな~~。武器とか。てかラスボス結局ヴィクターかよ的な。シーズン1からはそんな役どころになるとは思いませんでした。

 

 全体的な演出としてはスパイダーバース的なオシャレさがあり、キャラクターの表情やライティングなんかも凄く繊細で丁寧な作りだなと感じた。ところどころに入るコミック調の2Dアニメーションと音楽のコンビネーションが最高にかっこいい!!特にシーズン1の最後のほうのエコーvsジンクスが痺れました。サイバーパンクの世界観と過激なアクションの組み合わせがセンスの塊で何度も観たくなる。パルクールやスケボーのようなストリートの文化を世界観に上手に埋め込んだ感じが良かった。

 ロマンスシーンについては、これはもう完全に個々人の好き嫌いの問題だと思うので、以下個人的な趣味になるけど、ヴァイとケイトリン最高でございました。ありがとうございました。この二人はゲームでも相棒の設定だとか。萌えます。いや、燃えます(物理)キャラクターみんな魅力的で、個人的には特にエコーとセヴィカ姐さんが好きでした。

 

 でねー、もう音楽が最高すぎました。様々なアーティストが書き下ろしたとは思えないほど統一された世界観が保たれているにも関わらず、1曲1曲は個性的で、ロックからヒップホップからポップスまでシーンに合わせて使い分けられている。いつも思うんだけど、こういう劇中歌を書き下ろす人って天才だと思うんだよねー…(主題歌じゃなく)劇中歌であるからして、映像やセリフ、ストーリーを妨げることがない程度の絶妙なキャッチーさが必要じゃん。ボーカルが乗らないパートが多くなってたりね。かつその作品の世界観に合わせつつ自分のアートとしてのオリジナリティも出すみたいな。天才すぎる。もうシーズン2観終わった後からひたすらSpotifyでサントラ聴いてる。