2023.02.15 新宿バルト9 初回鑑賞
スコット・マン監督/アメリカ/2022年
スリラーとか普段観ないようにしてるんだけど、シチュエーションが気になり過ぎて観に行ってしまった。思ったよりエグくてずっとビビり散らかしてました。隣の席の女性二人が予告編から上映中までずっと喋ってて普段だったらイライラして注意したけど、今回はそのぐらいで丁度良かった(笑)客入りも多くて良かったです…
単純明快な状況で、おまけに内容は予告でほとんどネタバラシしてるも同然だったので、2時間持つのか…??って思ってたけど、長く感じた。退屈でっていう訳ではなく、途中から早く助かってくれっていう思いが強くなって終わるのずっと待ってた(笑)
600メートルの鉄塔の頂上まで登ったはいいもの、ハシゴは折れるし電波は届かないしリュックは落ちるし…ようやく取り戻したリュックの中のドローンはモーテルにつくまでに車に跳ねられるし。何一ついい方向に進まないのがハラハラドキドキイライラ…
何より主演の二人があまりにも迫真の演技過ぎて、ドキュメンタリーでも観てる気分になった。どうやって撮影したんだろう…
ハンターちゃんが落ちてしまって、ものすごく後味が悪かったです。正にスリラー映画だなって感じで救いなし。伏線が次々回収されていくのも、とても良くできたストーリーなんだけど怖くてそれどころじゃない。暫く高いところとハゲワシには近づけないかな。いや、そんな機会ないけど。逆にスリラー好きな人にとってはこの上ない映画だったのではないかと思う。
音が迫力あって良かったです。メッセージを思い起こさせる重低音に、スリラーらしく耳障りな成分を追加した感じ。音響のせいで100倍スリリングになってた。音楽も良かったなあ。
終始手に汗握ってたけど、美しいなって思うところもあって、緩急の付け方や魅せ方が上手い映画だなと思った。朝日をバックに背中合わせで鉄塔に座ってるシルエットとかね。そういう美しさがあるから危険と隣り合わせの命の尊さとか儚さとか力強さとか友情とかが際立っていた気がする。
個人的な好みを除けばとても作り込まれていて良い映画でした。でも自分はやっぱりスリラーは苦手だ(笑)