ただの映画日記

備忘録として映画の感想文を書いているだけ。

「ロード・オブ・ザ・リング」感想

2022.10.30 初回鑑賞

ピーター・ジャクソン監督/アメリカ/2001年

 

 まず初めに言わせて…

え、そこで終わるの!!?続きがあるのは知ってるけど、そういう系の映画なんだ!?てっきりもうちょい一話ずつ纏まりよく完結するのかと思ってた…まあ別に元々3部作として知らされているからいいとは思うけどさ。ただただ意外で拍子抜けだった。

 それはいいとして、ロードオブザリングシリーズ、実は未鑑賞でした。一本が3時間近くあるから、なかなかきっかけが掴めなかった。が、今IMAXで3作目を上映してるみたいなので、これを期に前2作を観てハマったら劇場に3作目を観に行こうかなという作戦。

 結果的に言うと、これはIMAXで観たいです。映像が凄い。そして音楽があまりに美しすぎる。音楽に関してはジョン・ウィリアムズ作品に並んでめちゃくちゃ好きかもしれない…

 

 1作目初見の印象としては、ハリーポッターを壮大に、更に古風な世界観にした感じだなと。ダンブルドアみたいなオッサンとかゴブリンみたいなのとか出てくるし。ただハリーポッターは魔法とか学校の話でもう少し可愛らしい雰囲気があるんだけど、ロードオブザリングは壮大な自然とその中に根付く文明みたいな荘厳な雰囲気で、そっくりとは言い難いけどファンタジーとしての雰囲気作りは似ていると思う。並べて挙げたくはなる。

 

 ストーリーを深掘りするなら原作小説を読んだほうがいいように思う。ファンタジーだし、多少ストーリーに無理があるのは仕方ない。2000年で文明発展しなさすぎだろ、とか思ったけど。DUNEとかもそうだけど、こんなにいい映像が見られる映画でストーリーを細々気にするのは勿体ない気がする。まあ何回も観てると言うなら別だけど。とにかくそれだけ各シーンの作り込みが凄くてあらゆる角度からロードオブザリングの世界に入り込める、まるで自分が主人公たちと一緒にモルドールを目指して旅をしている気分になった。

 こういう中世とかそれより前の時代を舞台にしたファンタジーの醍醐味は、どこへ行くにも徒歩だということろ。移動手段がないから、遠い場所を目指すにしても徒歩かせいぜい馬。車や飛行機や宇宙船やタイムマシンで一瞬で移動することができないからこそ、道中の様々な自然に囲まれて一歩ずつ自分の足で進む。その速度のおかげで、観ている方はとても没入感を得やすい。そしてその旅の途中で登場人物同士の助け合いや喧嘩などのやり取りがあるかあら感情移入もしやすい。全く違う世界なのにすんなり入り込めるテンポで作り上げられているのだ。

 森や山、川などの自然とそれぞれの種族が暮らす村の映像がとても綺麗だったが、それだけでなく脇役(エキストラ?)として出演しているホビットやエルフの人々がその村の特色を表すのにとても貢献していたように思う。スターウォーズの惑星のシーンなどがそうだが、名前の出てこない背景と化すような人々や生物、物をどれだけ精巧に作り込むかによって、その映画の世界観がどれだけ忠実に再現されるかが決まると思う。

 それに加え、主人公を始めとしたメインの登場人物たちのキャスティングとても良くて、ホビット族の素朴で優しい感じ、エルフ族の透明感、人間の王族の貴族感(?)。パイレーツ・オブ・カリビアン観たくなりましたね(オーランド・ブルームのせい)。

 旅する9人のパーティーもバランスがいいよね。ピピンとメリーとか全くもって足手まといだけど彼らがいなかったら面白みがないんだろうなあ。きっと2作目以降偶然にどこかで活躍してくれるんだろう。

 

 ほぼ前編に渡って音楽が流れていて、それがまたファンタジーらしくてよかった。モチーフがかなり目立つサウンドトラックだなと思いました。戦いや坑道の場面とかの激しい音楽も良かったけど、村を映すシーンの穏やかな音楽が本当に美しかった。