ただの映画日記

備忘録として映画の感想文を書いているだけ。

「アムステルダム」感想

2022.10.28 TOHOシネマズ仙台 初回鑑賞

デヴィッド・ラッセル監督/アメリカ/2022年

 

 別に公開日に観ようとか思っていたわけじゃないんだけど、最近映画館行ってないなと思い立って鑑賞。

 

 戦時中のアメリカでの投資家や大企業の社長の間で企てられていた国家征服の陰謀に関する実話をもとにして描いたドラマ。キャストが豪華で、出てくる女優陣が美女揃いだったので眼福だった(笑)時代背景を色濃く表現するためにか、全体的にレトロな作画で、ところどころで表れる文字や一時停止のカットが昔の映画っぽかった。そしてこれも昔の映画っぽいけど、描写がなかなかに直接的でグロイ。人が車にひかれるシーンとか、死体解剖の内臓とか直接映すから結構驚いた場面が多かった。

 

 戦争の前線で出会った兵士と軍医の3人が主人公で、彼らは戦争中にズッ友の誓いを交わし、退役した後アムステルダムで悠々自適な生活を送っていた。しかしながらそれぞれの生活があるのでアムステルダムでの暮らしも長くは続かず、3人はバラバラになる。

 十数年後、兵役時代の将軍を取り巻く殺人事件をきっかけに3人は再び顔を合わせることになるが、その殺人事件はなんと国を乗っ取ろうとする企業の社長や投資家が暗躍して起こったものだった…

 最終的に3人は社長たちのたくらみを阻止するが、お偉方に恨みを買われたため2人は国外逃亡することに…みたいな話。

 ストーリーはテンポ良く進み、1900年代初頭のアメリカの歴史なんかを知らなくてもすんなりついていける内容で分かりやすかった。実話ではあるけどエンターテイメントとしてコミカルにロマンチックに描いた作品である。演出が全体的に大げさでわざとらしいところがレトロでポップなタッチを引き出しているんだけど、今時の映画が好きな人からすると退屈に思えてしまうかもしれない。まあ大人向けかな。

 

 こういう作品って、日本でいう大河ドラマとか時代劇に当たるんだと思う。日本人が見てもあまり感慨深くはないけど、アメリカに住みその国の歴史を良く学んだ人たちからすれば、過去に実際に起きた出来事を映画の規模で再現した映像を見れるってなかなかにワクワクするのではないだろうか。そういう意味ではワンスアポンアタイムインハリウッド味を感じた。

 自分もアメリカの歴史には全然詳しくないからほぼフィクションとして鑑賞したけど…やっぱりただのフィクションじゃなくて実話に基づいているから面白い、という作品なんだろうな。でもキャストが豪華なのでオールオーケーです。