2022.06.04 初回鑑賞
マット・シュレイダー監督/アメリカ/2016年
めちゃくちゃ面白かった。もっと早く観ればよかった。
映画音楽って、初めは無音映画の映写機の音を隠すために実際にスクリーンの横でピアニストかオルガン奏者が生で演奏してたとは初めて知った。アドリブで曲をつけることもあったとか…凄すぎる…
そして数々の名作の映画音楽を手掛けたプロデューサーたちへの豪華すぎるインタビュー。一つの作品の中でキャッチ―な短いモチーフをアレンジしながら多用することで離れた場所のストーリーに繋がりを持たせ、クライマックスには観客の耳に馴染んでいるという技巧。音楽だけで作り物の映像に臨場感を持たせる、普通の曲だったら耳障りになるような音の使い方をする、とか。いわれてみればどんな映画音楽もそんな感じだよな。
映画音楽が非常に自由で多彩であるがゆえに、作曲家たちが自ら様々な楽器や音源を膨大な数集めているのが面白い。それ全部奏法勉強して自分で弾いてるのか…(笑)
音楽が画面内の特定の物の動きに合わせて作って合って、そこに目線が誘導されるというのも面白かった。確かに。理にかなってる。
ウィリアムズのパートはマジで感動した。あとジマーの語りも。映画音楽を愛していて、オーケストラを愛してるんだなあ。映画音楽に関わる人たちは直接的に日常でオーケストラを扱う最後の人種なんだろうけど、彼らのおかげでたくさんの観客がオーケストラを聴く機会を得て、その良さに心酔している。だからこれからもオーケストラは映画音楽に欠かせないし、無くなることはないな。そう考えると嬉しいですね。
ってかプロデューサーたちのCubaseのシェア率すげえな。