ただの映画日記

備忘録として映画の感想文を書いているだけ。

「ONE PEACE」感想

 2023.09.04-2023.09.11

ティーヴン・マエダ他/アメリカ/2023年

 

 ワンピース原作もアニメもミリしらで鑑賞。めちゃくちゃ良かったです。キャストも脚本も演出も音楽も、映画規模。大スクリーンで観ても見劣りしなそう。原作を知らないでどこまでついていけるだろうかと思ったけどそんな不安も杞憂に終わり、むしろ初心者にこそ分かりやすい纏まりのいい脚本だったと思う。シーズン1は原作のほんのさわりの部分だけだったらしいけど、たった8話で主要人物の人物像や人間関係、世界観を説明しきった上で話も浅くなく、ごちゃごちゃしている感もなくてさらに続きを楽しみにさせるような終わり方。個人的にはサンジと船長の話がめちゃくちゃグッと来た。

 音楽も良かったなあ。聞き覚えのあるメロディをクラシックの劇伴に作り替え実写に見合った壮大さを演出。アニメファンの期待にも応えている感じでよかった。あとは町並みや船の作りこみ、海の描写、CGも本格的で、金のかけ方がすげぇ…と思った。

 

 ルフィとかコビーとかいう名前の通り、人物のモデルは日本人じゃないんだろうから、アメリカで実写化したことでビジュアル的に無理がなかったのは、実写化成功の要素として大きいよね。キャスティングほんとに良かった。原作のイラストしか見たことないけど、ナミとかウソップのはまり具合は秀逸だったなと。ウソップとかって元々はピノキオみたいに鼻が長かったような気がするけど、そういうところを無理して付け加えようとせず他の特徴をしっかり拾うことでその人物を再現していたのが良かったと思う。あとルフィのしゃべり方がすごくイメージ通りだった。まっけんがゾロやると聞いたときはハガレンのスカーの印象が蘇り今回も厳つさが足りないんじゃないかと心配してたけど、そんなこともなくて結構ハマってたと思う。ってかゾロは日本人モデルなんだ。確かに日本刀持ってたし。敵役も総じていい味を出していたなと思う。特にピエロとアーロン。ってかあのピエロはバラバラの実を食べたとはいえ頭だけで動けるとはどうなってんだw(気にしてはいけない)

 

 原作ファンからしたらどうだったのかは知らないけど、少なくとも1本のドラマとしてはかなりのクオリティだったなと思います。ゾロの剣がアクションの途中でグニャリと曲がったり所々あれって思うとこはあったけども(笑)やっぱりお金をかけて製作することは大事なことだなあ。もちろん金だけじゃないけど。でもお金があると色々な部分で妥協する必要がなくなるからね。これで漫画実写の流れが調子づいて下手な実写化とかが増えなければいいけど…w