ただの映画日記

備忘録として映画の感想文を書いているだけ。

「アントマン」感想

2023.02.11 

ペイトン・リード監督/アメリカ/2015年

 

 クアントマニアに向けて復習開始。次はアントマン&ワスプ観る。おそらくどちらも公開当初劇場で観て以来だと思う。特にこの1作目はほとんど内容抜けてたので観返しておいてよかった。

 

 この頃MCUはまだそんなにゴチャゴチャしてなくて観やすい作品が多い。自分はMCU作品の初リアタイ作品がガーディアンズ・オブ・ギャラクシーの1作目でそれ以降の作品は全部劇場で観てきたけど、正直最近のインフィニティー・ウォー辺りはカオス過ぎて劇場でのインパクトはあるけど内容が頭に残らないみたいなことが多かった。本作はまだアントマンシリーズの1作目なので単純明快で分かりやすい。ほかのマーベルユニバースとつなげて考えると分からなくなるけど、そこまでのマニアじゃないので…

 本作だか2作目だか忘れたけど、確かIMAX3Dで観た。あまりに3Dにマッチしていたので、3D映画ってこの作品のために作られたのかもしれない…と思った記憶が。それだけ映像に奥行きがあるというか、VFXの使い方が上手いというか。劇中で色んなものが拡大縮小するけど、むしろそのものの目線に立って目の前の世界かぐわんぐわん伸び縮みしているような感覚でとても面白い。個人的にはスパイダーマンを超える爽快感。

 あとは全体的にコミカルな演出がすごくMCUらしくて好きだった。トーマスのレールの上で戦う二人、二人の目線で見れば大迫力のシーンなのに傍から見たら蟻んこサイズの規模感で、それが交互に映し出されるのがシュールで笑った。

 

 ストーリーとしてはいつものMCU新シリーズらしく、まずはアントマンがいかにして誕生したかの物語。物質を原子単位で縮小する粒子を開発したピム博士だが、その技術を悪用されないよう粒子の製法を隠すことにした。しかし彼の弟子だったダレンはそのことに反対し、自分でその粒子の製法を再現する。ダレンがヒドラの幹部に粒子を売る前にピム博士と娘のホープ、そしてスコットはアリ軍団と共にダレンの研究所に乗り込み研究所ごと爆破…スコットはダレンを倒す過程で脱出不可能とされる量子世界に入ってしまうが、帰ってくることができた。

 ストーリーはアメコミらしいかなりのご都合展開。っていうかアントマン然りスパイダーマン然り、家の中に一匹入ってきただけで大騒ぎなレベルで嫌いなのになぜこういうのだとカッコよく見えるんだろうか…まあさすがに巣の中のアリからは目を背けたけど。

 これは映画あるあるなのか実は現実でもそうなのか、新しい技術を開発したとたん兵器に使おう!って考える人間どもの思考回路って、本当に恐ろしいね。結局ヒドラもシールドもその辺りの思考は同じなんだよな。ただヒドラは実際兵器として使って、シールドは兵器として保管するっていう違いな気がする。

 映像がすごすぎて音楽まであまり気が回らなかったな…2作目では音楽に注目しておこう。あーでも一か所だけ特筆するなら最後のアントマンとダレンのアタッシュケース内でのバトルで「お気に入りの音楽再生」って再生された音楽がスローになって聞こえた点。縮んだ二人の聴こえ方をちゃんと再現していて面白かった。