2021.11.12 TOHOシネマズ仙台 初回鑑賞
クロエ・ジャオ監督/アメリカ/2021年
人によって評価が分かれる映画だと思った。
多様性を詰め込みたいという目的があったなら、混沌としている様子は今の世の中をそのまま表しているようで良かったのではないだろうか。しかし個人的には、少し散らかっていた感じがするというのが正直な感想。マーベルユニバースとしてはかなり規模が広がったけど、広げた風呂敷をたたみ切れていない感じ。インフィニティ・ウォーのときも同じことを感じたが。
尺が足りなかったといえばそれまでかもしれないが、一本の映画で納めるなら人物も時間軸ももう少し焦点を絞った方がよかったのではないかと思う。家族のメンバーそれぞれが違ったパワーを持つヒーロー一家という設定だったので一気にたくさんのヒーローが出てくるが、全員にスポットを当てようとしたせいで、途中から誰が誰だか分からなくなった人も多いのではないだろうか。少なくとも私はそうだったので・・・そのせいか、ストーリーも少し急性な感じがした。最も重要なイカリスの裏切りの場面も盛り上がりに欠けたし、広島のシーンも雑に感じた。ヴィランのデザインが格闘ゲームっぽくてあまり好みではなかったが、アメコミ映画らしいといえばそうなのかもしれない。
前作のシャン・チーが一本の映画としてとても綺麗に纏まっていたので、余計に混沌として見えた気もする。個人的にはまとまりが良い作品が好きなので。
それはそうと、マレフィセントといい今作といい、アンジェリーナ・ジョリーはどんな役でも本当に綺麗に演じるなと思った。