2022/07.02 初回鑑賞
今敏監督/2006年/日本
前に知り合いがこれヤバいよって言ってたのをたまたまネトフリで見かけたので鑑賞。うん、確かにヤバかった。
映画としてというよりは、とにかく世界観が狂ってる。原作者の頭の中どうなってんの…という感じ。ジョージルーカスやスピルバーグ先生とはまた別の方向性で想像力が凄い。ないものを作り出す天才というよりは独特の物の見方をしているといった感じだろうか。
夢を共有するというSF的な要素としては特に物珍しくもないのに、その夢の中の世界観と描写がめちゃくちゃカオスでホラーだった。そして主人公の千葉敦子とパプリカの関係性がなぞだった。パプリカは千葉敦子の分身というか、夢の中での千葉敦子の姿のはずなのになぜか最後は二人ともが夢の中にいるし…ってか夢と現実が融合しあってるみたいな展開が意味不だった。でもその展開の意味不明さも相まって余計に世界観がカオスになっていたので、ストーリーはあんまり深く考えないほうがいいのかもしれない。最後も結局敦子と時田、所長、警部以外の落ちはほったらかしだったし。なので観終わったときの率直な感想としては「なんかよく分かんないけど狂ってた」。
映画としては、まあ2000年代の日本のアニメ映画ってどれもこういう感じだけど、割と単調で音楽もなくて場面転換もシンプルなフェードアウトっていう具合で、特別演出が凄かったとかいうことはない。ただ夢の中の絵面が全体的に派手で独特だったのであまり気にならなかった。正直もう一回観ようとは思えないけど、話としてはとても面白かったです。