ただの映画日記

備忘録として映画の感想文を書いているだけ。

「オーシャンズ13」感想

2022.07.06

スティーヴン・ソダーバーグ監督/アメリカ/2007年

 

 オーシャンズ3作の中で一番好きかもしれない。バンクを罠にかけるまでの回りくどさと全てつながった時の快感と、最後5つ星ホテルの審査員までちゃんとオチとして取り上げるところまで、非常によくできてる。トリッキーさで言えば13が一番なんじゃないだろうか。最初のルーベンが心臓発作で倒れた場面はちょっと安っぽいけど(笑)

 

 この映画、普通だったらあまり映画では使わないような演出を多く取り入れているように思う。例えば一画面内での漫画のようなコマ割り。下手したら素人が作ったコラージュっぽくてちゃっちく見えそうなのに、コマを人が出入りして渡っているように見せたり同じ映像を2コマで写したりするのがビジュアル的に面白くて、オシャレにみえる。13人のオーシャンズのメンバーが同時にいろんなところで動いている目まぐるしさをビジュアル的に再現しているようでとてもシーンに合っていた。前2作と同様カジノのシーンのカメラワークは本当にオシャレ。ダイスをライターのスイッチで操るシーン、めっちゃ音がよかった。地震は少しゾッとしたけど。あとなぜに相撲?(笑)

 3作目でついにライナスのお父さん登場。ライナスがだんだんと成長している様子が見られるのも本シリーズの見どころ。11では完全に子ども扱いで、12ではラスティにこっそり相談しているところがまだまだ未熟な感じだったが、今回は大人たちにからかわれながらもなんとか(笑)バンクの秘書を誘惑していて、ようやく一人前という感じ。

 あと11や12からの敵役を引っ張ってきたのもちゃんとつながっている感じがしてよかった。ベネディクトとかフランソワとか。

 ルーベンが受け取った手紙には結局バンクを陥れる作戦が書かれていたのかな?

 

 映画としてはまだ2000年代感は残るけど、やっぱり撮影規模が大きいからとても見ごたえがある。トリック自体はとても複雑だから何回か見ないと全容はつかみにくいけど、よくわからなくてもとりあえずオーシャンたちが裏で糸を引いている様子が楽しいのでおーるおーけーです。