ただの映画日記

備忘録として映画の感想文を書いているだけ。

「キングダム / 大将軍の帰還」感想

2024.08.31 初回鑑賞

佐藤信介監督/日本/2024年

 

 ようやく観れました。とても良かった…今までの作品全部映画館で観てるんだけど、もう今作で4作目?なぜか前2作分ぐらいしか記憶がない…2作目以降の勢いがすごいのでごっちゃになってるのかも。公開からしばらく経ってるのに新宿のTOHOは満席で、やっぱりここ数年の話題作なだけあるなぁと。

 

 キングダム映画、ストーリーよりも音楽・音響とか撮影の規模とか演出とかが特にいいなぁと思っていたんだけど、今作はストーリーも含めてとても気に入りました。原作ミリしらなのだけど、映画4作目にもなると少しキングダムの世界に愛着が湧いてきたという感じだろうか。だんだんと世界観の全容がわかってきて、ストーリーを楽しめるところまで追いついてきたのかもしれない。もともと中国の名称だから国名とか人物名がみんな似て分かりにくい上にトーリーが進むにつれてポンポン新しいキャラクターが出てくるから何が何だか状態になりがちだったんだけど、4作も観れば覚えるものですね。映画だとおそらく原作に比べて話が飛び飛びになってるから時系列がよくわからないけど、前作の話のすぐ続きから始まったのでかなり短いスパンで国同士の大合戦をやってるということなんだろうか。そう考えると展開目まぐるしいよな…あと

 

 今作は王騎の宿敵で武神を名乗る将軍(名前忘れた)と王騎の一騎打ちが主な見どころだったんだろうけど、それより王騎の部下である騰がとにかくカッコよかった。ずっと王騎の後ろで控えてて目立ったことしなかったのに実はめっちゃ強かったみたいな。そんなのカッコいいに決まってんじゃん。余裕のある感じの表情なのにいざ軍の指揮を執るとなると声を張り上げて自ら先陣を切る。はいカッコいいーーー。

 武神に加え利牧とかいう強キャラも出てきて、将軍たちの熱い戦いが観られた。将軍はみんな個性的で全員好き。まあ将軍たちのキャラが濃すぎるおかげでえい政とかテンがすこし影薄くなってしまってるけど(笑)2作目に出てきた白塗りの将軍が言った「だから戦はなくならない」っていう言葉がすごく印象的でよく覚えている。今作の利牧の「これだから戦争は嫌いです」、王騎の「これだから乱世は面白い」も印象的だった。それぞれの将軍の戦争への考え方が、一つのセリフによく表れている。全く違った姿勢で軍を率い戦に向かっているのに、最終的にやっている行為は皆同じになるっていうのが戦争なんだよなって思う。

 あとストーリーでいえば序盤の尾到の死ぬ場面めちゃくちゃ泣いた。一番泣いた。

 

 音響今作も非常に良かったです。将軍たちの声の響かせ方、低音をずっしりと強調して響かせている感じがとても迫力があった。音楽もフルオーケストラで、利牧の場面とかは軽快な策士を表すような今風の電子音楽も混ざっていてメリハリがあった。

 あと撮影も本当に規模が大きくて見ごたえがありました。全編のほとんどが殺風景な岩場で撮影されているにも関わらずビジュアル的に飽きない不思議。エキストラの多さとメインキャラクターたちの演技力、衣装、小道具大道具等々の作りこみの賜物ですかね。どこで撮影してるんだろう。この前山口のきらら公園でキングダムらしきものの撮影をしている現場を偶然見かけたけど、そういうところでずっと撮影してるのかな?どこまでがCGなのかもまったくわかりませんね。

 

 ちなみに王騎の死に関して、私3作目観た後ぐらいに原作ファンの友人から突然のネタバレを食らいまして…(笑)だからそれらの展開について特別な驚きはなかったけど、最後まで馬の上で姿勢を正したまま死んでいくの王騎らしくて良かったなー。