ただの映画日記

備忘録として映画の感想文を書いているだけ。

「猿の惑星 / キングダム」感想

2024/05.19 初回鑑賞

ウェス・ボール監督/アメリカ/2024年

 

 観てきました!面白かったーー!!前作まで全部未鑑賞だったけどとても楽しめました。

 もっと昔ながらのエンターテイメント的な内容を想像していたんだけど、思っていたよりタイムリーで現実味のある(?)テーマだったのが個人的に好きポイントでした。色々考えたくなるというか。人間とエイプは共存できるのか、っていう一貫した主題が猿の目線から描かれていて、人間がとことん残酷に表現されているのも面白かった。でも結局最後にノヴァが人間のコロニーにたどり着いて人間が世界中のコロニーと衛星通信が出来るようになった時には思わず嬉しくなったので、やっぱり自分も人間側なんだなと…(当たり前)

 猿がどこまでCGでどこまで実写なのか、人間が演じているのかアニマトロニクスを使っているのかわからなかったけど、すごく表情豊かだった。IMAXレーザーで観たので自然や廃墟の表現も素晴らしかった。人類の発明の象徴として望遠鏡を出してたのも良かったなー。地球の頂点に立って、さらに外の世界に目を向ける叡智と傲慢さがよく表れてたと思う。あと鷹が特にカッコよかったです。ノアが初めて鷹を腕にとまらせた時の映像がすごく印象的でした。あと音楽めちゃくちゃ良かった。異世界や地球外的なものを想起させる奇妙なパーカッションと、壮大な自然を想起させる美しいメロディ。

 

 人間がかつて作り出したウイルスが霊長類を進化させ、人間を絶滅寸前に追いやった世界という設定で、食物連鎖の頂点に立つ生物というのがどういうものかを外側の視点から描く本作。いずれヒトが進化してそれより上位の生物が現れたとしたらこんな感じだろうかと想像しながら観ました。猿がトップに立った世界で諦め悪く頂点の座を取り戻そうとする人類は正しい行動をしているのか(?)。まあ自然現象に正しいも正しくないもないんだけど…少なくとも人間のような倫理観を持った生き物からすると、他の生物を踏み台にして世界に君臨しようとする姿は残酷に見えますね。でもそれが自分たちがやっていることだと気づけないっていうね。面白いねー。

 

 1968年の1作目からも観たくなった。今度時間があるときに観ようかな。今作とどれぐらい関連があったのか気になります。